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「コンパクト焚き火台 笑’s(ショウズ)×モノ作り」~展示会巡りの旅2018 Vol.2 ~

秋田県大仙市に店舗をかまえる私たちClimb(クライム)ですが、いつも秋田にじっとしているばかりではありません。メーカーの新規アイテムの情報や、旬な情報を仕入れるために、年に何度か「展示会巡りの旅」と称して、あちこち出没しております。今回ご紹介するのは、2018年1月に出かけた旅の出来事です。今や、コンパクト焚き火台の代名詞といっても過言ではない「笑’s(ショウズ)」の会社を訪問し、社長の高久様に色々とお話をお伺いすることができました。アイテムと社長のお人柄に触れて、ますます笑’sファンになった私たちです。その魅力を少しでもお伝えしたくここに書き記しました。ご紹介するまでに時間がかかってしまったので、季節や時間などがリアルタイムではないことをご了承いただいたうえでご覧になっていただければ嬉しいです。

 

 

 

Vol.2 笑’s(ショウズ)


今年は関東地方も雪が降り、寒い日が続きました。

2018年1月31日。道路の脇に雪が残っているという、埼玉県では珍しい光景を見ながら(有)昭和プレスさんを訪問してきました。

そう、コンパクト焚き火台といえば…もはや代名詞にもなっている「笑’s」の高久社長に会いに行ってきました。

 

▶笑’s(ショウズ)=  昭和プレス

今回訪れた、埼玉県さいたま市にあります金属プレス加工・ベンダー加工の会社「有限会社昭和プレス」が「笑’s」を展開している会社です。

もともとは、事務機器メーカーが扱う、オフィスや学校で使うようなOAスチール家具の部品や保管庫用の棚板などを作る会社だったそうです。

私たちClimb(クライム)も、母体となる「株式会社トータルジムキ」が事務用品やスチール家具を扱う会社です。昭和プレス様が、私たちにとってもなじみ深い商品を作っていた、ということもあり、お取引が始まる前から笑’sさんには勝手に親近感を抱いてました。お取引が始まってからも、社長の高久さんに、ぜひお会いしたい!とずっと思っていたものの、焚き火台やストーブというギアに特化した商品展開、コアなファンがたくさんいるイメージのブランド、しかも高久さんにとっては、どこの馬の骨かもわからぬ私たちです。「門前払いされたらどうしよう…」という不安を抱えてのアポ取りでした。

 

「今度、埼玉に行く機会ができました。ぜひ一度お会いしたいのですが…」

恐る恐る電話でたずねると…

 

「ぜひ、お会いしましょう!!」

と、快諾いただきました(良かった!)

 

 

 

 

▶笑’s=モノづくり

若い世代のアウトドアブームの火付け役にもなった話題のアニメ「ゆるキャン△」とのコラボ商品「笑’sB6君 リンちゃんのYAKINIKUセット」も好評の笑’s。

焚火ファンだけでなく、今までキャンプに興味のなかった層からの知名度も獲得してきており、今後の展開が見逃せないブランドですが、立ち上げ当初はとても苦労されたそうです。

 

リーマンショックによる景気の低迷。そのあおりをうけて、会社の存続自体も危ぶまれた2008年当時。

笑’s立ち上げのきっかけとなったのは、なんと奥様からの後押しだったそうです。

以前からキャンプが趣味であった社長の高久さん。

「キャンプは、一人がいいんだよ。特に冬場。汚れないし、虫もいないし。」と、気が向いたときにふらりと出かけるスタイルで、当時は某アウトドアメーカーの焚き火台を愛用していたとのこと。

(耐久性も機能性も優れた焚き火台だったけれど、一人でぶらりと出かけるには重いし、ちょっと大きい…)

そう思っていた高久さんは、自分で使う道具だから…と会社で商品を作る際に出る金属の端材を利用して、あれこれ自作していたそうです。

 

最小限の荷物に焚火台を持って一人で出かけても、現地にはやっぱりソロでキャンプをしにくる人がいる。その場所場所で出会う人たちと仲良くなるにつれ、使う道具を修理してやったりするようになったそうです。やがて、自作した焚き火台やストーブを「自分にも作ってほしい」という人たちも現れはじめ、求めに応じて作ったり修理したりと、その評判が徐々に広がっていったそうです。

 

「商品化しよう!」そう後押ししてくれたのは奥様でした。

みんなが喜んでくれる物だから、きっと売れるよ。

行き詰まる経営の突破口になるかもしれない、との思いもあって、奥様が商品化の後押しをしてくれたそうです。

いつかは「自身のブランドを持ちたい」という夢を持っていた高久さんですが、そこはモノ作りの人です。

「喜んでくれるのは嬉しいけど、良い物を作りたいのであって、お金をもらえないよ。」初めはそう尻ごみしたそうです。ですが、「ちび火君」一つにカートをつけたホームページを作成。雑誌社にPRしたり、YouTubeに投稿するなど、奥様と二人三脚で、自身の名前をつけたブランド「笑’s」を立ち上げるために奔走しました。

 

 

半年ほどは、全く売れなかったそうです。

売り込みに行った雑誌社からも、なしのつぶて。

しかし、あきらめなかった。

やがて、新しいネタを探していた雑誌社から声がかり、雑誌掲載にこぎつけたそうです。

 

 

 

 

 

▶笑’s = 超えてゆく

「雑誌に載ったのがきっかけかなあ…あちこちから声がかかるようになったのは…」

高久社長は、のんびりとそう答えてくれました。

しかし、そう答えられるようになるまでには、相当の時間とご苦労があったはずです。

モノ作りのプロである社長と従業員。そして、その作品の良さを理解し、信じ、世に広めるために心血を注いだ広告宣伝&営業マンの奥様。

まさに、そこに関わるみんなが、社長を信じ、一丸となって作り上げたブランドといえるでしょう。

現在では、本業をしのぐ売り上げにまで成長し、真に昭和プレスの屋台骨を支える商品になったブランド「笑’s」。

様々なコラボ商品も、発売すればすぐに完売するなど、多くのファンがそのアイテムを待ち望んでいます。

しかし社長は、「自分が納得いかないと商品として世に出せないよ。たくさん作れなしいね。」とおっしゃる。お忙しい中、試作品を作っては納得いくまで実地テストを繰り返す。本体の性能だけでなく、笑’sのアイテムの特徴でもある組み立てやすさや携帯のしやすさも繰り返しテストして、やっと世に出す。ご自身がアウトドアマンであるがゆえの道具へのこだわりと飽くなき探求心がたくさんつまったアイテムだからこそ、ユーザーはみな笑’sのアイテムに魅了され、信頼して使うことができるのでしょう。

 

本業を軸として、ご自身の夢でもあった「自分のブランド」を作り上げる。そして、お客様から愛される存在へと育てる。今回の旅で体感した、ご家族や会社の従業員が一丸となり、お父様から引き継がれた会社とその功績を超えてなお、磨きをかける笑’sの「モノづくり」。ひとつひとつ手をかけ、丁寧に愚直に作り上げるその姿が、私にはとてもまぶしくそして羨ましく見えました。

帰り際、会社の外まで見送りに来てくださった社長。その姿を見て、笑’sのアイテムに込められたストーリーやモノづくりを、クライムに訪れてくださるお客様に、少しでも多くお伝えしたい。と心から思った旅になりました。

 

 

 

※今回ご紹介した笑’s(ショウズ)のおすすめアイテムはこちら。

 

▶笑’s(ショウズ) コンパクト焚き火グリル「B-6君」  ¥4,700(税別)