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旅キャンプin宮城 part3 ~東日本大震災を知る「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」~

今年の夏も猛烈に暑かった!こんにちは、スタッフの伊藤です。出かけるのも億劫になるような夏休みではありましたが、思い出作りたい!と、半ば強引に家族でキャンプに出掛けてきました。今回のキャンプの目的は「旅行」。テントを「宿」としてそこを拠点に観光するのが目的だったので、最小限の装備で出かけました。

「東北の歴史をめぐる旅」をテーマに、伊達政宗公にまつわるエリアを観光した1日目。

Part1のブログをご覧ください。https://climb-akita.com/blog/14718/

そして、予約したキャンプ場に泊まれない!

Part2のブログをご覧ください。https://climb-akita.com/blog/14814/

そんなハプニングがあったものの、何とか旅行を続行することができた最終日のお話です。

 

今回の旅の目的地は宮城県。最も訪れたかった場所がここでした。

●プラン2「東日本大震災を知る旅」

東日本大震災から13年が経ちました。震災があった年に生まれた息子が13歳。折に触れては震災があったことを話すようにしていましたが、現在住む秋田県はその後大きな地震も少なく、いまいちリアリティを持って考えることができないようでした。起こってしまった災害、そして、またいつか起こるかもしれない災害について、少しでも子供たちに知ってほしいという思いの元、今回は、東日本大震災にまつわるエリアをめぐることにしました。

数年前から「復興ツーリズム」という言葉を聞くようになりました。震災があった場所や出来事を風化させないように、東北各地で震災伝承施設の整備が進みました。それをきっかけに、震災に関連する場所や施設を、教育旅行・企業研修や、 観光コンテンツとして訪れる「復興ツーリズム」が関心を高めるようになりました。情報サイトやネットワークも充実してきており、検索すると様々なエリアや伝承施設があることがわかります。

中でも、子供たちが身近に感じられそうな場所として考えついたのが「学校」です。今回訪れたのは、「気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館」でした。この伝承館は、被災した「宮城県気仙沼向洋高等学校旧校舎」を震災遺構として地震と津波の爪痕を当時のまま残したものです。近くには、移転して建てられた新校舎もあり、生徒さんたちが行き来する様子も見られます。同じ学生として、最も身近な学校が震災当時どうなったのかを知ることで、震災をもっとリアルに感じられるのではないかと思い訪れることにしました。

遠目からもわかるほどにえぐれた校舎の外観。まるで漫画やアニメの世界がリアルになったような怖い感覚になりました。館内に入るとまずは映像シアターで、震災時や震災直後の映像を見ました。大画面に迫る津波や被害にあった方々の様子や言葉に、みるみる色を失う子供たち。その後、被害がそのまま残された校舎内を見学しました。震災を知る私でも想像を絶する光景に、本当に驚きました。子供たちは何を感じたでしょうか?言葉少なに「こんなことがあったなんて知らなかった」と言ったのが印象的でした。

その後は、気仙沼グルメを堪能して、お土産も買って、盛りだくさんの旅行を終えて秋田に帰りました。検索すれば、あらゆる情報が簡単に手に入る時代です。旅行もキャンプも、お金や時間をかけずに行った気に見た気になれる世の中です。ご当地グルメも長い時間並ばずに、お取り寄せしていつでも美味しく食べられます。お土産だって、お店を探して買い物することなく自宅に配送することもできます。だからこそ、実際に体験することに大きな価値がある時代なんだなあとあらためて感じました。キャンプは、野遊びも旅行もおいしい食事も思い出も、想像力さえあえば何でも体験できる、とても身近なアクティビティーだと思います。実際に体験して知ること、感じられることがたくさんあるはず。次の休みは何しようか?迷っているなら、ぜひ「旅キャンプ」に出かけてみませんか?今までより「リアル」な世界が体験ができるかもしれませんよ。